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ゲームCGを学べる名古屋の専門学校 名古屋工学院専門学校の教員によるブログ。 学校のことからゲーム開発の裏側まで、幅広く書きます。 ゲーム好きには読む価値あり!
2024 . 04
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    プラモデルに今、注目しています。
    ソフトの仕事を始めてから20年近くになるのですが、ときどきおもちゃにはまります。ミニカー集めてた時期もありますし、エアガンも何丁か持ってます。バルサ材を削って飛行機を作っていたこともあります。ボードゲームの類も、ときどき手を出します。ふだんバーチャルな遊びばかりに取り組んでいると、こうした“手で触れられる”遊びにはまっちゃうんですね。
    実際、近年のプラモデルの向上は、目を見張るほどです。特に私が圧倒されているのが、艦船模型。キット自体のクオリティアップに加え、「エッチングパーツ」=金属製の別売り追加パーツが供給されるようになり、プラスチックでは表現しきれなかった細かなディティールが再現できるようになっているのです。
    例えばマストの部分など。実際の艦で高圧鉄塔みたいなトラス組みになってる場合も、プラモデルではその再現は無理で、ソリッドな部品の表面にトラスの模様付けて終わらせてしまうのがふつうです。ところが、エッチングパーツでは、実際のトラスとして再現されるのです。また、ハシゴや防水扉など、従来は「部品表面のでこぼこ」だった部分や、手すりや艦橋の窓など省略されていた部分なども、別パーツとして組み込むことが可能です。
    こうしたディティールアップにより、名人の手による完成作は、まさにミュージアムクオリティ。海洋関係の博物館に置いてあるような精密な模型が、市販パーツだけで組み上げられるわけです。
    ※例えば、このページhttp://www.hasegawa-model.co.jp/Z26/Z26.htmなどご覧ください。
    (株)ハセガワ様の製品「1/350 矢矧」の情報ページです。

    昔の男の子にとって、プラモデルは「たしなみ」みたいなものでした。やってるのがふつうで、やらない子が変わり者だったのです。ガンプラだのフィギュアだのは影も形もない頃で、ターゲットとなるのは当然スケールモデル。飛行機とか戦車とか車とかです。
    最初のうちは、単に「かっちー!」で集めるのですが、だんだん背景にあるシステムの方にも興味が出てきます。その辺がスケールモデルのいいところでしょう。田宮の1/35シリーズhttp://www.tamiya.com/japan/products/list/35mm/kit35001.htmを通じて、歴史上の軍隊や兵器システムについても、自然と詳しくなっていったものです。
    そんなわけで、だいたい同年代の人たちとは、その方面の知識水準が揃います。そして、下の世代のクリエイターに対してぼやくわけですね……今時の若いモンは、ものを知らんから困る。軍艦をひっくるめて戦艦なんて呼ぶし、戦車と自走砲の違いも知らない。フラップもアレスティングフックも上げたままで空母に着艦するムービーを作るし、銃を撃たせりゃ薬莢付きで弾が飛ぶ……そして、彼らガンプラ以降のプラモデルしか知らない人たちからは、危険な軍事マニアとばかりに、冷ややかな視線を向けられてしまうのです。

    実際、精度とディティールが、この十年程度で格段に向上しているようです。コンピュータ制御の工作機械が普及することで、試作→原型→金型切削というプロセスが飛躍的に向上したからでしょう。そう考えると、遊びを「アナログからデジタルへ」と変えてきたムーブメントは、やっと一往復したのだと言えるかもしれません。キットの価格は、1/700スケールの艦船で、だいたい3千円くらいから。エッチングパーツまで含めると、さらに同額か倍ぐらいの追加が必要です。安価ではないものの、ゲームソフトだってそのぐらいするわけで、かける手間など考えると、ちょうどいいくらいでしょう。
    で、その熱い思いを寄せている艦船模型を何隻造ったのかというと……ゼロです。それどころか、まだキットの購入すらしていません。
    写真で見せられた技巧があまりに凄くて、自分にとっての合格点がうんと高くなってしまったのです。大人が趣味で造る以上、ちゃんとしたものを作りたい。でもそのためには、そうしたモデラーさんたちと同じような超絶技巧を身につけなければ……というジレンマなのです。

    このあたり、激ムズのアクションゲームみたいなものとも言えますね。心は揺さぶられるのに、コンプリートはおろか、満足にプレイできる自信がない……ってなところで。
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