最近、暇さえあれば『シムシティ』をやってます。
といっても、昨年末に出たiPhone版ではなく、前からあるPC版の『4』です。
買ったのはもう5年も前で、一度はハードディスクから消えていたんですが、
ふと思い立ってインストールしなおしたのです。
前のユーザーデータは消えてたので、最初から始めました。
現在、“市長のチュートリアル”が人口8万人ぐらい。
周辺にも次々と都市が広がっていて、
高速道路が大陸横断するまであと二三区画ってとこまで来ています。
この『シムシティ』シリーズが始まったのは、89年のMac版から。
以来、各国語でいろいろなプラットフォームに移植され、
今ではゲーム界のスタンダードタイトルのひとつと言えるでしょう。
ゲームデザイナーのウィル・ライトは、
ずっと最高の注目を集め続けるキーパーソンとして活躍しています。
ただ、知らない人も少ないと思うのですが、
やったことがない人も決して少なくはないのです。
そして、この面白さを伝えようとすると、これが難しいんですね。
「だからね、街を作る訳よ。
道とか電力とか水道とか作って、用地造成してさ、
そうすると人が住み始めて、
家やビルや工場が建ったりして、どんどん大きくなるだろ。
そしたら税収も上がるから、新しい開発ができる。
それを、ずっと繰り返してくわけよ」
でも、そうやって熱く語っても、返ってくる答えはこうなります。
「で、何でそれが面白いわけ?」
実際、特定のゲーム目的がないというのが、このゲームの大きな特徴。
特に終わりは決まっていないため、コンプリートという概念もありません。
結局、どういうこだわりをもってプレイするのかが問われるわけで、
プレイヤーにもクリエイティビティを要求しているのだといえます。
自分的には、ゲーム会社に入る前の年から始めていまして、
その後のシリーズも、だいたいカバーしています。
その都度、“気がつくと午前3時……”なんてのはごく当たり前で
取り憑かれたように夢中にプレイしつづけ、
突然ぱたっと飽きてやめになる、そんなことが繰り返されています。
自分のゲーム屋人生とともに歩んできたタイトルなので、
プレイヤーとしてそう行動する自分が、
クリエイターとしての興味の対象でもありました。
ずっと、なんでこんなにハマるんだろう……というのが、謎だったんです。
ただ、今疑問なのは、なんでこんなにスパッと飽きるんだろうってことです。
これはこれですばらしいことのようにも思えますし、
作り手のコントロールでそうできるのなら、
うまいこと余韻を残しながら飽きさせるなんてこともできるかも知れないし。
今ちょうどデスクトップ機の買い換えを考えてるんですが、
Vistaでは動かないらしいので、ちょっと考えもの。
そろそろ『5』も出してほしいんですが、
ライト博士は当分は『SPORE』にかかりっきりなのかな?
20周年記念ってことで、戻ってきてもらいたいですね。
注)商品的には『シムシティ・ソサエティ』というのが
比較的最近に出ていますが、
あれはファミリー商品で、シリーズではありません。
『ドラクエ』と『トルネコ』の関係みたいなものですね。
(傭兵隊長)