コンピュータグラフィックや3Dのプログラムの勉強をしていると、とりあえずの表示モデルがほしくなる。適当に何かしらのサンプルで使っているモデルを拝借したり、学生が作ったモデルなどを利用させてもらったりしますが、一番多く利用されるのがこのティーポット。
正式名称はUtah teapot(Newell teapot)という名前で、70年代中盤にCGプログラミングにおいて、映らない部分を処理する陰面消去の技術を作ったマーチン・ニューウェル氏によってモデリングされた3Dモデルです。
始めは、ニューウェル氏の仕事用3Dモデルであったティーポットですが、今や、ほぼ全ての3D環境における参考用のモデルとして利用されており、このモデルが表示されているだけで、「このプログラムはサンプルです」って思いを自動的に伝えてくれるまでの存在になっています。当然、名古屋工学院専門学校の教室にあるスクリーンにも、くるくる回ったり、きらりと光ったりしながら、よく映されております。
このモデルが生まれた背景には、ニューウェル氏の奥様が机の上にある紅茶のセットを指して「これをモデルにしたら…」って提案したことがあるらしく、当初はポットだけでなくお皿やカップまであったそうです。もし、提案した場所がキッチンだったら、3Dのリファレンスモデルはミキサーやトースターになっていたかもしれません。
そういえば、昔、フライングトースターってあったな…。あれどうしてトースターを飛ばしていたんだろう。
VT