「気になっていたのに、ついやりそびれてしまった」ってありませんか?
最近、私にとって長らくそんな存在だったゲーム、
『世界樹の迷宮』(アトラス)http://sq3.atlusnet.jp/を、
今さらながらでプレイしています。
このゲームは、三次元ダンジョンRPGです。
といっても、こんにち主流の3D描画ではなく、
プレイヤーの視界が点透視図法で表現される、
一人称視点画面のゲームです。
左右のキーで自分の向きを90度ずつ旋回し、
上キーで前進するというオペレーション。
迷路状のフィールドをこれで歩き回り、
出てくるモンスターと戦いながら、
冒険を進めていくわけです。
ゲームデザイン的には
RPGのルーツのひとつである『ウィザードリィ』を
強くリスペクトしています。
初代の登場からだともう4年あまり。
最新版の発売からでも、既に丸1年以上。
なぜこれまでプレイしそびれてしまっていたのかというと、
正直に言えば、悔しかったからです。
ウィザードリィに代表される昔のゲームは実に荒削りです。
簡単に全滅したりハマリを起こしたりしますし、
ビジュアルやストーリーも最低限でしかありません。
しかしその分、プレイヤーは緊張感を持ってプレイできましたし、
また創造力を刺激されもしました。
近年のゲームでは「映画のような」があたりまえになり、
派手なビジュアルや手の込んだストーリーが組み込まれています。
また、レベルデザイン的にもきわめて親切です。
しかし、それゆえに失ってしまったものも少なくありません。
そんな古いゲームの良さを活かしたゲームを
現代の技術で作れないだろうかと、長いこと模索していました。
その意味でこの『世界樹の迷宮』は、
本来、自分が作りたかったゲームです。
やりたかったことを先にやられてしまった悔しさが、
プレイヤーとしての参加を心理的に妨げていたのです。
ただ逆に言えば、自分自身が待ち望んでいたゲームなのですから、
そのあたりの複雑な心境を乗り越えれば、面白くないはずがありません。
まだほんとうに始めたばかりですが、長く楽しめそうです。
できればDSではなく、
大きな画面でプレイしたいところですが。
(傭兵隊長)