図形の回転で、「円周率π」が出てきた。
「中学の先生が厳しくて、私は今でも50桁書けるよ」って言い、
白板の角から角まで数字を並べた。
学生は、意味無いじゃん! って顔をしていた。
私は、日本の教育 で 最も成功した のは 「九九算」 を覚えさせた事だと思っている。
その証拠が、毎年行われている OECD加盟国を中心に世界41カ国の15歳男女、約28万人を対象とした調査で、
「数学的応用力」 や 「読解力」 は、日本が上位を占めている事実である。
欧州では、「九九」を覚えさせるのは非合理的だと指摘して、生徒に「九九表」を持たせているが・・・。
◇ ◇ ◇
この無味乾燥な暗記は、無駄と思う人もいるが、時として非常に強力な威力を発揮するものだ。
皆さんも 「語呂合わせ」 で暗記したものは、何歳になっても覚えているものだと実感した事があると思う。
“いい国作ろう鎌倉幕府”、は誰もが知っている 「年号」 の語呂合わせ だよね。
そんな覚え方が、数学にはたくさんある。
その代表が、歌にもなって有名な 「無理数」 の語呂合わせ。
♪一夜ひとよに ひと見頃 富士山ろくにオーム鳴く サインコサイン 何になる オイラにゃおいらの夢がある♪
√2 = 1.41421356 一夜一夜に人見ごろ
√3 = 1.7320508 人並みにおごれや
√5 = 2.2360679 富士山ろくオーム鳴く
無理数 の他には、「三角関数の加法定理」 や 「自然対数の底」 などがあったよね。
『シン足すは,咲いたコスモス,コスモス咲いた sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ』
『鮒、一鉢二鉢 一鉢二鉢 至極惜しい e = 2.7 1828 1828 459045 (16桁)』
学生と話が弾んで、忘れかけている記憶が、次から次に蘇ってきた。
『元素記号 H He Li Be B C N O F Ne 水兵リーベ僕の船』や『色番号 0(黒いレイ服) 1(茶を一杯) 」、『トランジスタの端子 ECB(エクボ)』 や 『OSI参照モデル 物理層・
データリンク層・ネットワーク層・トランスポート層 物でねーと・・・』 までも。
何故か、ワクワクして新鮮な気持ちになるなって、感じた。
(善)
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