自転車競技では、事故を「落車」といいます。
なんでそうなのか、理由はわかりません。
「落馬」になぞらえて、競輪あたりからそう言い始めたのかも。
ただ、競馬の方は、人だけ落っこちるなんてことも多いのですが、
自転車は、必ず“車もろとも”のはずですね。
道路に転がってる乗り手を置き去りにして、勝手に走っていく自転車……
なんて光景はないわけで、言葉自体妙な感じがします。
ともあれ、その落車のせいで ―ただし競技ではなく、通勤途上ですが―
梅雨前の貴重な時期を、すっかり台無しにしてしまいました。
ツイッターの方でもさんざん書いていますが、
路上で転倒、左肩を骨折してしまったのです。
しばらくの間は、かなり不便でした。
腕一本使えないだけで、やれないことがどっと増えてしまうのです。
例えば、本。ハードカバーのは重くて無理。
雑誌は大きすぎてどうにもならず、
結局、文庫かマンガしかないのです。
でも、これも読むものを選びます。
「バキ」を読んでいたら、傷口がじくじく痛くなってきました。
パソコンも、案外左手が重要なんですね。
そもそもWindowsの場合、
CtrlとAltが押せないとログインすらできないという、バリアハードな設計です。
文章を書くのなんて当然ダメージ大きくて、
初心者の頃に戻ったようなタイピングスピードです。
1週間ぐらいたった頃には、どうにか左手も動かせるようになり、
両手打ちができるようになりました。
それでも、ホームポジション取らせるためには、
元気な方の腕で持ち上げてやらないといけません。
完治する頃には、梅雨が明けてそうです。
ただ、再び自転車に乗る勇気が出せるか微妙。
どうも事故の嫌な記憶で押しつぶされてしまいそうな気がするのです。
でも、長く続けた自転車から脱落してしまうのでは、
それはそれで「落車」ってことですね。
(傭兵隊長)
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