iPadの登場をきっかけに、“自炊”が、一部で流行っています。
手持ちの本を自分でPDFにしてしまう行為のことで、
シート原稿の連続読み込みができるドキュメントスキャナを使って、
PDF版の電子書籍を作ってしまうわけです。
電子版はとても便利ですが、元の本は紙の束になってしまいます。
これにちょっと抵抗があって、これまでやらないでいたんですが、
時流に乗りそびれるのもどうも悔しくて、
DMMのレンタルでスキャナを借りて、試してみました。
対象は、本箱の奥でずっと眠っていた文庫など。
やってみて、想像以上のお手軽さと綺麗さにびっくり。
読み込みのトラブルは少なく、
また発生した場合でも簡単にリカバーできるため、
効率よくPDF化ができるのです。
“これができあがりです”……って見せられないのが残念ですが、
仕上がりもとてもいい感じです。
中には読み過ぎてぼろぼろになってしまったものもあったのですが、
「読み物」として生まれ変わることができました。
もう10年以上しまったままだった小説を読み返して、
つい夜更かししてしまったほどです。
実用的にも、かなり強力です。
AdobeAcrobatを使えば、OCRでテキストファイルの抽出を行うことができます。
これは、テキスト単体として使えるほどの読み取り精度はありません。
しかし、PDFの該当箇所を示してくれるため、テキスト検索の対象になります。
Googleデスクトップ検索で引っ張ってこられるということで、
文庫のような、ページの多い文書では現実的ではありませんが、
ビジネス雑誌の特集ページとか、論文誌などの保存では、実に効果的です。
ただ、このソリューションの最大のネックは「機材を借りづらい」こと。
今回、予約をとるのに、スケジュールがいっぱいで、
Mac版でも3週間待ちになってしまいました。
それに、返すまでの期間の短さも厳しいです。
各地が記録的な大雪に見舞われているこの冬ですが、
よりによって石川県内にある配送センターに、
「期日までに必着」を義務づけられているのです。
5日でレンタルしているのに、実質2日しか使えませんでした。
もともと蔵書量は膨大なので、
本格運用のためには、スキャナを買うしかないようです。
買ったならフルに活用したいですし、
それには持ち運びの端末も必要ですね。
iPadかソニーReaderかキンドルか……
どれにするかで、また悩むことになりそうですが。
(傭兵隊長)