このたび、日本デジタル学会中部(DiGRA-C)が設立されました。
これは全国組織である日本デジタルゲーム学会
(DiGRA-Japan http://www.digrajapan.org/)のサブグループで、
地域単位での集まりとしては、全国で2番目になるものです。
Cは“Central”の略で、「DiGRA-Central」という名称も使います。
私も「運営委員」という立場で参加することになり、
6月4日に開かれた設立大会に出席しました。
学会は、研究対象を共有する学者や企業関係者などが作る団体で、
会誌を発行したり、研究大会を開催したりして、
研究者や大学院生に研究発表の場を提供するのが、通常の役割です。
ただDiGRA-Jの場合、ゲーム実務の開発者が多いという特徴があり、
テーマ別の研究会や著名業界人を招いてのセミナーなど、
他にはあまりないユニークな活動もしてきました。
校舎の外に吹く風を肌で感じ取るというのもだいじなことで、
学生諸君にも、こういう場を通じて、
業界内外の人と積極的に交流して欲しいものと思います。
ただ、活動の拠点はやはり東京になってしまうため、
簡単には薦められないという面がありました。
名古屋という土地は、
ことコンテンツ産業にとっては砂漠みたいなところです。
ただ、砂漠も考えようによってはメリットです。
それは、東京のように大きくはない分、
密度の高いコミュニティが作れるということ。
実際、事務局を担当し、設立総会の一切の事務を進めてくれたのは、
トライデント・コンピュータ専門学校さん。
工学院ゲーム系としては真っ正面のライバル校ですが、
このように手を携えて進めているのです。
学校関係者として参加する私としては、
この地区にいる、ゲームを志す専門学校から
大学院までの学生諸君に広く参加してもらい、
まずは人材育成という方面から、緑化を進めて行けたらと思います。
ただ、若干問題が。
本格的盛り上がりのためには産官学共同といきたいのですが、
問題は「官」部分。
中部地区にも有力企業や研究拠点はあるのですが、
あちこち点在してしまっているのです。
今回賛同いただいた企業様の所在地にしても、
名古屋に稲沢に各務原とまちまちです。
これでは「官」に働きかけるにしても、
相手が河村さんなのか大村さんなのかすらはっきりしてきません。
“中京都”構想には個人としては疑問もあるのですが、
この局面だけではそうあって欲しいところですね。
(傭兵隊長)