デッサン室には日用品などと一緒に、おもちゃやフィギュア、食玩やプラモデルといった、絵を描くためのモチーフがたくさんある。
先日、学生がロボットを描きたいと自分のコレクションから1つ持ってきた。見ているうちにワタシも描きたくなって描いていると、ずっと前に卒業生が置いていってくれたガンプラがいくつかデッサン室の隅にあったなぁと思い出し、引っ張り出して飾ってみた。
子供の頃よく作った模型工作が懐かしくなって、家で模型関連の画像や動画を見ていたら、怪しい動画を発見!ガンプラの骨格と関節だけを組んで外側を作らずに終わり、タイトルが「GUNDAM anatomy」となっている。関節の作りの精巧さやその怪しさの魅力から、久しぶりにプラモデルを作りたくなって、同じものを購入してしまった。
「ガンダムMG RX78-2 ver2 1/100」というものだ。毎日寝る前に少しずつ作るのを楽しみに来たのだが、とうとう完成してしまった。しかし驚くのは、その可動範囲がほとんど人間と同じなことである。ロボットのデザインはかなり進歩した。デッサン用のモデル人形(木製)ではもう物足らない。いろんな目的で教材として使っても大変によいのではないかと思う。
ここまで来るとやはり塗装もしたい。久しぶりに模型用塗料を購入、その特性をあらためて検証しつつ試し塗りをしている。普段の美術制作とはまた一つ異なるリアリティーで塗り込んでいくことがまたおもしろい。しかしこの解剖ガンダム。解剖されたメカニズム。“ミシンとこうもり傘”の組合せぐらい怪しくシュールな匂いを感じるのはワタシだけだろうか。(ニ)