ビジネス系の本をよく読みます。
テーマ的には、マーケティングやマネージメントなど。
雑誌だと『週刊ダイヤモンド』や『ハーバード・ビジネスレビュー』なんか。
買って読む頻度としては、『ファミ通』や『週刊アスキー』よりも多いぐらいです。
実はその種の授業も担当しているため、ネタ仕入れの意味もあるんですが、
それ以前の理由が二つあげられます。
ひとつはゲーム制作に必要だから。
ゲームを作る以上、「面白い」は最重要項目です。
ただ、プロの場合これだけじゃないですね。
「売れる」と「作れる」を同時に満たす必要があって、
これらとの合計3つを全部同時に満たせないと、仕事としては失敗ということになります。
今どきはどの職種もこういうことを意識しなくちゃいけないんですが、
特に企画屋の場合、仕事の本質がこういうことにありますから、積極的に勉強する必要があるのです。
そしてもうひとつの理由。
それは、面白いから。
まず内容的に、自分がふだんから問題視しているようなことがよく取り上げられます。
“ビジネスマン向けだから自分とは無関係”なんてことはなくて、
論じられていることの多くは、ゲーム業界でもあるいは教育業界でも当てはまるようなことなのです。
そして、この種の本では、実に論点が明確です。
現実の問題は、泥臭くて生臭くてごちゃごちゃに入り組んでいたりしますが、
快刀乱麻を断つごとく、ずばっと単純化してくれる。
こうした視点が新鮮で、自分自身も新しい視点を手に入れられそうに思えてくるのです。
ただ、時々思うんです。
『銃夢』のオリジナル版9巻に、著者の木城ゆきと氏がこんなことを書いていました。
――ファンレターを読んでいると、「この人たちが感激している銃夢は、本当にオレの知っている銃夢なのだろうか…?」と思う――
これと同じことが起きているのかもしれません。
つまり、私は私なりに読んで理解しているわけですが、
それは書き手である経営コンサルタントやMBAコース教授といった人たちの
頭の中にあるそれとは全然違っている、という可能性です。
極端な話、自分が見ている世界と彼らが見ている世界とが同じだって保証もないわけですね。
この種の本の書き手は、実に気持ちよく現実を単純化して描いてくれます。
でも、もしかしたら、本当に世界が単純なものに見えているかもしれないのです。
実際のところはわかりません。
ただ、一度こういう視点に立ってみると、あれこれ気がつくことがありますね。
たとえば、政治家のAさん(現在日本国首相)。
政界きってのマンガ好きとのふれこみで総裁選を勝ち上ってこられた方ですが、
あの人が読んでいるマンガは、私たちの知ってるものと同じものなのでしょうか?
ああいう生まれついての大富豪で、
新入社員として入社したときから社長の椅子が約束されていたような人が、
『こち亀』や『島耕作』なんか読んで共感できるものとも思えないのですが。
あるいは、私たちが『三丁目の夕日』読むのと同じような感覚なのかも?
(傭兵隊長)
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